yokoken001’s diary

書評を中心に記しています。

坪井大輔『WHY BLOCK CHAIN』を読みました。

 

中田敦彦YouTube大学を見て購入した。

 

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 先日、佐藤靖『科学技術の現代史』で、中央集権型から自律分散型への移行という歴史観が示されているということを書いたが、ブロックチェーンこそ、まさにその自立分散型の技術に該当するのではないか。

 

前提として、本書はビジネスの本だ。したがって、主眼はブロックチェーン技術をビジネスの場面でどのように実装できるか/できないかを論じる点にある。ただ、我々はどんな世界に向かおうとしているのかを考える際に、有意義な示唆を与えてくれる、興味深い本だ。

 

 過去10年間に、IT業界において「四種の神器」と呼ばれるものが、「IoT」、「クラウド」、「ブロックチェーン」、「AI」である。IoTでデータを集め、クラウドに保存し、ブロックチェーンで仕分けをし、セキュリティー対策を施し、ATで分析・活用する。特に2020年からは5Gの運用が始まり、「人の常時オンライン化」から派生するサービスやビジネスは一気に加速する。しかし、この「四種の神器」のうち、ブロックチェーン以外の分野では、すでにGAFAの寡占状態にある。ブロックチェーンだけが、GAFA-killerとして、注目されているのだ。

 

 ところでブロックチェーンとはなんだろうか?本書では、それを(1)暗号化技術、(2)コンセンサスアルゴリズム、(3)P2P、(4)DLTの四つのキーワードのよって説明される。正直に言ってよくわからなかったので、他の本で補おうと思う。ちなみに、このブロックチェーンを運用した最大の例がビットコインである。だから、ブロックチェーンビットコインという関係ではない。

 

 ブロックチェーンには、適するパターンと、適さないパターンとがあるという。適さないものとしては、(1)一件あたりのデータが大きい場合、(2)特定のデータのみを検索してすぐに取り出したい場合、(3)管理対象が、固体管理に向かない場合、である。

 

 ブロックチェーン技術の本質は、自立分散型のネットワークを形成することだ。ビットコインは、ある企業が運営している訳ではない。それはむしろ、ビットコインというシステムが、人間を自動的に使う世界なのである。ブロックチェーンの可能性を理解するためには、この視点に立たなければならない。

 

 

WHY BLOCKCHAIN なぜ、ブロックチェーンなのか?

WHY BLOCKCHAIN なぜ、ブロックチェーンなのか?